DAL 0711 スズカケノキの並木/中国の職人さん父娘/試運転

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朝は7時に起床。身支度をしてホテルのレストランで中華の朝食。8時から建築芸術学院のまえのスズカケノキの並木で準備作業を開始。

最初に東京から一緒に来た学生に並木の木の位置を計測してもらい、図面を作成。それをもとに、機材の配置図や製作する照明のコードの長さなどを割り出す。試算をもとに、追加購入のコードなどを買い出しにいってもらう。同時に、建築展のパネルデータの収集と整理を行う。

お昼はお弁当を用意してもらい、学院の会議室でいただく。われわれも学生も日本を出発するまで別の仕事で慌ただしく過ごしていたこともあり、みな疲れ気味。昼食後みなで会議室で少し昼寝。

食後はスズカケノキに照明を取り付ける作業を行う。デザイン的には地上6mほどの、木の中心部分に照明をとりつけたい。学生には危険な作業だという判断で、職人さんを呼んでもらう。自転車でやってきた二人は親子らしい。イントレなどの足場が到着するのかと思いきや、お手製の木製脚立のみ。木にのぼって、身軽に照明をつり下げるための針金を取り付けていく。ぼくがレーザーポインターで針金を停める位置を示し、それにしたがって職人さんがとりつけていくという三人四脚。途中からは、木に登っていては拉致があかないとばかりに、長さ2mほどの2本の棒を用意し、一方の先端に針金を取り付けた釘を、もう一方の先に金槌をとりつけ、器用に打ち込んでいく。2mの棒の先端にとりつけた金槌というのはとても振り回せるようなものではなく、発想と器用さに驚く。照明の取り付けの際にもいろいろと創意を働かせてくれた。

15時過ぎに、イシカワ先生やナンバ先生、ノボリサカさんらが大学に到着。

無事28灯の照明を取り付け、次に電源の配線や、パソコンからのDMX信号の送受信の配線などをすすめる。もっとも苦労したのは、現地で売られている電源タップの差し込みのぐらつきや、現地で購入した照明のソケットの信頼性の低さ。今回のエラーの多くはそこに原因があった。いかに日本で使われている電化製品が中国製だといっても、そこは管理次第だということを実感。日本の100円ショップで買って持っていった三口タップなどが高級品に思えてくる。変圧器も一台故障していたので明日交換してもらうことに。

夕食はホテルのレストランで先生方ととり、暗くなってきたところで照明の実験に入る。最初は点灯の確認から。つぎに様々な曲やパラメーターを試しながら今回の照明インスタレーションにあったものを選んでいく。23時過ぎまで実験を続け、学生たちと一緒に機材を片付けて作業を終わりにする。

帰りに大学前のコンビニでビールを買い、ホテルでシャワーを浴びた後、ニシザワくんの部屋でビールを飲みながら選曲の作業を続ける。明日は本番。