UNIVERSAL

大学で槇文彦先生のレクチャーに参加。久々に興奮するレクチャーだった。

二時間に渡って近年の海外の作品を中心に紹介。最後の10分間、マイクをつかわず、学生たちに語りかけるように話をしていただいた。


興奮を忘れないうちにキーワードをメモ。

GROBAL - UNIVERSAL - LOCAL
例えば時代や文化に染まっていない子供は与えられた空間に対して同じような反応を示す。動物としての人間の求める空間。それへの応答。

UTILITAS - FIRMITAS - VENUSTAS
ヴィトルヴィウス 「用強美」
VENUSTASはbeautyではなく、delight。美は文化や個人の嗜好によるが、delightはより普遍的な価値。

「文脈だけですべてを設計、説明できる訳ではない。ライトのグッゲンハイム美術館は、他の場所で設計したとしても、恐らく今のような形になったのではないか。」

移動するアイコンとしてのフローニンゲンのフローティングパビリオン。


事務所時代にあるスタジアムのコンペの打ち合わせの時に、1/500のスケッチを描き、スタジアムのコートと、それを取り巻く観客席との段差を指しながら「こどもが練習試合に来ている時に、お母さんがお弁当を持って来た時に、このくらいの距離だと声をかけられるんですよね。」と言われたことが強く印象に残っている。

巨大な空間のスケッチを描きながら、同時にそこで起こるヒューマンなスケールの経験をデザインできること。

自分が事務所を離れた後、加速的にプロジェクトの規模がさらに大きくなっているので、大味なものになってしまうのではないかと懸念する部分もあったが、それへの答えを見せつけられたレクチャーだった。