エグゼンプション

日本はもともとホワイトカラー「エグゼンプション」の国だ

 不思議です。日本は昔からとっくに実質的な「ホワイトカラー・エグゼンプション」になっているのになぜ今になってそれをわざと制度化する議論が起きるのでしょうか(中略)

 経団連が提言したこの「ホワイトカラー免除」とは、ホワイトカラーの労働時間への規制を免除するという意味です。もっと分かりやすくいえば、残業させても残業代を払わずに済むという制度です。(中略)

 しかし、近年、日本にもグローバル化の波が押し寄せ、労働基準法の順守が厳しくなりました。多くの著名企業が未払い残業代を強制的に払わされたという報道があったことは、読者の皆さんの記憶にも新しいと思います。労働基準監督署の人員に限りがあるためサービス残業を摘発できたのは氷山の一角に過ぎませんが、サービス残業を経営の基本条件に組み込んだ多くの経営者にとってこれはまさに「経営危機」でした。

 その既存のホワイトカラーのサービス残業に法的根拠を与えるには「ホワイトカラー・エグゼンプション」は手っ取り早い方法です。こういう時に限って経済界の方々は遠慮なくアメリカの基準とやり方の無条件導入を主張するのです。(以下略)

http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=MMITzv000015012007

宋文洲(そう ぶんしゅう ソフトブレーン)氏のコラムより。

最近新聞でよく目にする「ホワイトカラー・エグゼンプション」という言葉。記事を読んでもピンとこなかったのですが、このコラムでよくわかりました。

コンプライアンス(法令尊守)が厳しく求められる現在の状況の中で、一流といわれる多くの大企業でも半ば公然と行われているサービス残業。これが社会問題化する前に、合法化しちゃおう、ということなんですね。

確かに、ちょっとした?ミスや不正でも一度マスコミで採り上げられると、社長辞任に追い込まれるこのご時世、サービス残業の実態とかが告発されるようになると、ぞろぞろと事件になって、今の経営陣は総退陣、なんて風景が見られるようになるかもしれません(実際はマスコミ側も同じような実態なので、採り上げにくい、というようなこともあるかも知れませんが)。


え?
アトリエ事務所?
そ、それは、、、。