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TX(つくばエクスプレス)の柏の葉キャンパス駅へ。駅前からタクシーで東大の柏キャンパスへ到着。新領域のデザインスタジオの講評会を覗きにいく。

4人の建築家、大野秀敏教授、中村勉さん(非常勤講師/ものつくり大学教授)、八木敦司さん(非常勤講師)、日高仁助手の指導による「サバイバルシェルター」をテーマにしたデザイン演習。11人ほどの学生の発表に対して、教授陣、ゲストクリティークなど20名以上のメンバーが講評に加わるという贅沢な?講評会となった。建築家の北山恒さん、構造家の佐藤淳さんらもゲストクリティークとして参加。

原寸大から1/5程度のモックアップを作成していて、普段みなれた図面と1/50程度の模型による演習とは違う趣き。プログラムなどを中心としたコンセプチュアルな面だけでなく、実際揺すってみたりしながらの講評は楽しかった。久保さんの折り紙のようなテクニックをつかったシェルター、大島さんの「ドア」の形をいかしたシェルター、市村さんのニューマチックのシェルターが印象に残る。

災害時の情報発信のためのツールもいくつか提案されていたが、いわゆるマスメディア的な情報を一方的に送り届けるタイプと、ケイタイなどに代表されているような「個人の要求によって情報を検索して提示する」というタイプのものがほとんどで、これでは災害時のような限られたツールにたくさんのひとが群がるような状況では対応できないように思った。このような場合に必要とされているのは、「その場にいるひとのニーズをくみとりつつも、大量の人にできるだけ速やかに情報を伝えるツール」ではないだろうか。そういった意味で、ぼくなら一種の投票システムを利用して、巨大なスクリーンに多くの情報を次々に映し出すようなものや、レシートのようなロール紙に、つぎつぎと情報を書き出していって、それをちぎって人々が持ち帰れるような仕組みを考えてみたいと思った。