サラエボ旅行案内
学生時代に気楽に手に取って、その内容に愕然とした本「サラエボ旅行案内―史上初の戦場都市ガイド」
東大新領域のスタジオ用blogでヒダカさんがwebバージョンで公開されていることを報告していたので、メモ。
「サラエボ旅行案内―史上初の戦場都市ガイド」
http://bosnia.net/SSG-J/
現代の都市市街地戦でなにがおこるのか。生活者の目線から、レポートしている。ユーモアにつつまれた現実がつらい。
webで公開されているというのはうれしい。
廃刊になり残念であったが、
- > スイマセン、まだ販売されているようです。上記のリンクから情報をみれます。
僕がいつ読んでも感動するのは、以下の一節だ。
文化的サバイバル
Cultural survival
包囲された街は文化でみずからを守り、そして生き延びている。グループが、そして個人が、街が包囲される以前からやっていた創造行為を今もつづけている。不可能に近い状況のなかで、彼らは映像をつくり、本を書き、新聞を発行し、ラジオ番組をつくり、カードをデザインし、展覧会や公演を催し、街の再建のための青写真を描き、新しい銀行を見つけ、ファッションショーを企画し、写真を撮り、祝日を祝い、化粧をしている。
名声のためでもなく、ましてやお金のためでもなく、何かをつくり続ける。
何かが実現するのか、とか、何かを変えうるのか、という問いは意味を失っている。
なんのために?という問いは、本来創作には無意味なのだろう。