将来と未来

「小説・震災後 」(小学館文庫、福井 晴敏 )読了。

「将来は放っておいても必ずその人のものになるけど、未来は必ず来るとは限らない。見よう、見せようとしなければ見えないし、手にも入らないもの...それが未来である。」

言い換えると、
現在の延長線上にあるのが将来、
それを逸れたところにあるのが未来、
かな。

将来を憂うのではなく、未来を構想する。

http://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/4094087044

リアル書店でしか買えない電子書籍だなんて

書籍販売も、リアル店舗にはそれの良さもあるだろうけど、利用者の利便性を制限する方向での設定は、時間の問題で解消されるだろうな。

リアル書店でしか買えない電子書籍、だなんて、意味不明。

昭和かよ、って感じ。
売り手視線の発想。

http://www.asahi.com/articles/ASF0TKY201312210444.html

書店で電子書籍販売へ 来春から13社、アマゾンに対抗

紀伊国屋書店など国内の書店や楽天ソニーなどの電子書店、日販、トーハンなど取次業者の計13社が、書店での電子書籍販売に乗り出す。書店だけで買える人気作家の電子書籍を用意する構想もあり、業界で一人勝ちを続けるアマゾンに対抗できる連合体「ジャパゾン」を目指す。

 13社はこのほど、「電子書籍販売推進コンソーシアム」を設立。紀伊国屋三省堂有隣堂今井書店などの「リアル書店」で、電子書籍を販売する実証実験を来春に始める。

 書店の店頭に電子書籍の作品カードを並べ、店頭で決済。購入した人は、その作品カードに書いてある番号をもとに電子書籍をダウンロードする仕組みだ。

LVLと

今日の午前中は、新木場でLVLの防耐火部材の開発ワーキンググループに出席していました。全国LVL協会と、協会の幹事会社でもあるLVLメーカー・キーテックなどが進め、学識者、素材メーカー、各種協会などが参加する研究会です。類似の研究には2010年から建築家、デザイナーとしての立場で参加させていただいています。

資料を整理していると、2004年11月に腰原幹雄先生の紹介でキーテックの木更津のLVL工場を見学したのが、LVLとの出会いでした。その後、出雲のLVLを外壁に用いた住宅「HOUSE H」が竣工したのが2007年1月。その内容などを踏まえて東京大学生産技術研究所でのシンポジウム「木を積む」で発表をさせていただいたのが2008年11月。その辺りからキーテックや全国LVL協会とのやりとりが始まり、展示会用の展示インスタレーションのデザインや、LVL防耐火関係のワーキングへの参加を通じて、主として「LVL積層面の表情の意匠性」をデザイナーとして、メーカーや協会のみなさんに訴えてきました。

その過程のなかで、キーテックの総合カタログのコンセプトづくりと記事の制作といった、建築設計事務所らしからぬ仕事もさせていただきました。

LVLには、構造性能の高さと、積層面などの意匠性の高さがあり、構造と意匠を兼ねそなえた「LVL打ち放し」のような新しい建築表現を確立できる可能性があると考えています。

同時に、主要構造であることにこだわらず、仕上げ材としての可能性も追求する余地がたくさんあると考えています。そうすることで、新築の建築だけでなく、各種リノベーションや内外装でも使える部分がたくさん出てきます。杉材のような強度的に脆弱な樹種であっても、積極的に使える良さもあります。近い将来、関係者の努力によって、防耐火性能をもったLVL素材を公開できると思います。

個人的には来年で10年目のおつきあいになるLVLという素材。まだまだ可能性はたくさんありそうです。

http://www.key-tec.co.jp/vision.html

コンセプトづくりと制作を担当した総合カタログ:KEYTEC VISION
http://www.key-tec.co.jp/wp/wp-content/themes/keytec/pdf/keytec_vision-2012.pdf
インタビューなども収録した、読み応えのあるカタログです。ぜひご一読ください。

南房総リパブリック 里山学校

12月15日(日)は、NPO南房総リパブリックの里山学校の日ということで、家族4人で南房総に行き、里山の裏山にのぼり、縄をない(自分は結局うまく出来ませんでした orz)、里山の食事をいただき、お正月のお飾りをつくってきました。NPOのイベントの終了後は、他の里山学校参加者のご家族と一緒に金谷の海を望む温泉施設に行き、露天風呂に入った後に、夕焼けから漆黒に変わる海を観ながら海の幸をいただきました。

南房総リパブリックの里山学校も13回目となりましたが、まだまだ本当の意味で地元の方々の役には立ててはいないのではないか、地域の中に入って行けてはいないのではないか、そもそもそんな身勝手な想いは不遜な考えではないのか、常にそういった葛藤もあります。

理事長の熱意に引っ張られながら南房総に通うようになってから数年になりますが、昨日、里山学校をお手伝い頂いた地元の方のブログに、うれしい言葉が書き込まれていました。
http://wandara.net/blog/blog.php?key=47213#comment_post
笑われても、呆れられても、ゆっくりと寄り添うように活動が続けられればと思いました。

写真は、既製品のビニールハウスを自分たちで組み立て、中にLVLメーカー・キーテックさんからいただいたLVLでステージをつくり、天井には大連の大型レーザーカッターでカット加工をほどこしたスクリーンをとりつけた「三芳つくるハウス」です。

昨年から少しづつ手を加え、真夏には「こんなものつくって意味があったのか、、、」と思われましたが、冬に入ってついにその真価を発揮し始めました。昨日は陽射しもあたたかく、風も弱く、ビニールハウスの中で作業をしていると、汗ばんでくるくらいでした。

自分たちでつくる場所に、人々が入り、使ってくれる。そういった建築をつくる人間の根源的な喜びを感じられる一日でした。

おはようございます。今日は早起きして南房総を目指します。
順調なら一時間半ほどで里山に到着です。

今日は里山の山に入って、素材を手に入れ、お正月飾りを作ります。

けもの道を登ります。

大家・青木さんも登ります。

地元の農家さんに縄のない方を教わります。

大人も一所懸命です。

里山英才教育?を受けているお兄ちゃんが、後輩に教えます。

このお飾りはアパートに飾られるのでしょうか。

恒例のランチはLVLのテーブルの周りで。

ランチの後は、お飾りの飾り付けを習います。

ステキなお正月飾りがたくさんできました!

今日は、つくるハウスで、お正月飾りを作りました。みんなお家に飾ってくださいね。
さて、今日は金谷の温泉に入って、お魚を食べてから東京に戻ります。

金谷の海辺の湯でひとっ風呂浴びました。これからノンアルコールビールでお魚をいただいて帰ります。富士山がきれいです。

貝のお刺身盛り合わせ。

南房総を満喫した一日でした!

大連ZSZ小学校

先月11月末に撮影した、大連ZSZ小学校の現場写真です。外装は概ね完成し、内装の仕上げ工事中。工事は予定より遅れているようですが、春節明けには使用を開始されるのではないのでしょうか。

今年の1月の出張の際に掘削状況の確認をしましたので、延床面積15,000m2、地下2階地上7階、1800人の小学生が学ぶ小学校が、一年程で建設完成してしまうことを実感しました。

設計や現場とのやり取りを大連に常駐して担当してくれた植田さんと一緒に、先日とある書籍のためのインタビューをうけました。

中国で建築をつくるのは、都市をつくるようなこと。
それは規模の問題だけでなく、様々なスケールで層をなす多層なアイデアを必要とする。
そしてそれは、不連続に、虫食い状に実現する。
それでもなお、ある質をつくりあげるには。

そんなお話しをしました。インタビューが収録された本は来年2月頃には出版されるようです。

今年の一月の写真。確かにこの時点では建築は始まっていなかった、、、。

完全防寒の植田さんと。