PEK 0529 大連国際空港/北京国際空港/建外SOHO/鳥巣/三里屯/国貿/三里屯

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29日。起床。昨日までは微熱が続いていたが、昨日安静にしていたおかげで、熱は下がっている。荷造りを簡単にして、出かける。アパートの前でタクシーを捕まえて「机場 ジーチャン !」(飛行場)とさけんで出発。

北京へは一時間ほどのフライト。機内ではデータを貰ったアバ**をiPadで見る。解像度が低めなせいか、圧倒的な印象はまだない。続きは夜にでも見よう。

9時に北京空港に到着。劉さんの運転手が迎えにきてくれている。ホテルへの道は4年前の印象とはずいぶんちがう。高速の整備が整い、環状線に沿ってゆったりとした緑地帯がひろがる。「機会をいかして、ちゃんと都市のインフラを整備したな」というのが第一印象。この3日でどのくらい印象が変わるか。

ホテルは建外SOHOの向かい。自慢のPocket WiFiがなぜかうまく接続されないので、SOHOのスタバで接続し、メールなどのチェック。 北京用の国際格安通話のカードを購入。

建外SOHOからあるいて北に向かう。向こうにCCTVの姿が見える。前回来たときはまだ掘削工事中であった。南から見ると炎上したホテル棟は陰に隠れて見えない。直近まで近づいてようやく姿が見える。朝陽区の開発を謳い上げるかわいらしい看板の向こうに、焼け焦げた巨大な壁を発見。これが炎上していた姿は凄まじいものであっただろう。合掌。

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その後タクシーで鳥巣へ。あまりのかっこよさに凹む。これを見ただけで今回北京に来た甲斐があったと確信。ジェラシーを覚える。鳥巣は遠景と極近景でデザインされている。いいかえると土木的スケールとテクスチャーの衝突。一般的な建築スケールの部分は注意深く、素っ気なく扱われている。
自分がビルディングランドスケープでやりたいことは、土木的なざっくりとした空間構造の構築と、そこに与えるテクスチャーの開発だ、ということを再認識。発見されるべき敷地の開発と、テクスチャーを与えるインスタレーションともいえる。
自分が近年LVLを使った設計に注力しているのは、木を使うことが炭素の固定に繋がるから、とか工学的に未開拓で面白いデザインに繋がるから、ではなく、基本的には面白いテクスチャーを発見したので、その可能性をもっと突き詰めて見たいかだろう。だから構造体に使うことには必ずしも頓着しない。
そんなことを考えながら鳥巣を見る。

地下鉄にのって、中心部へ。地下鉄の入り口では手荷物のチェックを受ける。テロ対策だろうか。これは全ての駅で実施されていた。地下鉄は9路線に増えている。確か四年前は1号線しかなかったと思うが、すごいスピードで整備が進んでいる。

三里屯側の駅で降り、大使館街を歩いて三里屯ビレッジノースへ。隈研吾さんのマスタープランによる建築コンプレックス。隈さん、松原さんらの共作。まだ店舗の入居はあまり進んでいないようだ。お昼ご飯は隈さんのホテルのカフェでご飯とネット接続。ビールとナシゴレンのランチで170元。学食なら40食分(なにも学食で換算することはないのだが)。このホテルはとてもスタイリッシュ。北京に世界中から最新のデザインが流れ込んでいる様子を感じることが出来る。

南に歩いて行くと、三里屯ビレッジサウスにつく。こちらはすでに沢山の店舗が入居し、にぎわっている。ノースと同じように分棟型のビルで出来ている。どのような経緯で、誰の設計によって出来ているのかは知らないが、隈さんのノースをもう少しカジュアルにし、パブリックスペースを圧縮して下品に?した感じ。三里屯のユニクロでは、日本よりずっと高い値付けで服が販売されていた。もともと中国で生産しているので流通コストはずっと低いはずなのに。この戦略が成功したあかつきには、為替リスクも回避した更なる成長が待っているのだろう。

夜は日本を代表する商社の役員を務めている親戚と会食。国貿のなだ万。オーストラリア、中国の資源ビジネスのダイナミックなお話を聴く。

夜中はUAA勤務の日本人スタッフのみなさんと三里屯のバーへ。賑わいは相変わらず。大連は夜が早いので夜遅くまで飲んだことがないが、北京の夜は長い。生歌手の歌をBGMに話す。宇多田ヒカル、サザンなど。