建て方

午前中から雨の中、中目黒の住宅「HOUSE M」の現場へ。5月初旬に工事契約、ゴールデンウイーク後に着工したのだが、もう建て方。来週は上棟の予定。


まだかかっていない梁があったりするが、概ね様子は分かる。まだ床も貼られていないし、屋根も貼られていないのだが、空間の輪郭は見えてくる。現場のばたばたした中に、空間が浮かび上がってくる。狭い前面道路側のボリュームを押さえたのは成功しているように思う。外から見るボリューム感と、それを裏切る内部空間のボリューム感、という対比はうまく行きそうだ。


構造が立ち上がってきて、いままで想像の中にあったボリュームが見え始めてくる瞬間というのは、何度経験してもぞくぞくする。最終成果物を自分ではつくることが出来ない、すぐ確認できない、ということはクリエイションのプロセスの中では大きな制約でもあるが、こうやって時間差をもって、自分の手を直接下さないところでものが立ち上がってくる瞬間に立ち会えるというのは、建築家をやっている醍醐味だろう。


お施主さんを交えて外壁のガルバリウムの色を決める。さんざん迷ったあげく、落ち着いた緑色(黒板色)に決まる。