0605 Rondo

5日のことですが、夕方初台のICCのリニューアルオープンのパーティーに少し顔を出してみました。


Responsive Environmentを13年前に一緒に立ち上げた仲間であり、いまはベルリンを拠点にアーティストとして活躍中の遠藤拓己さんの作品の展示を見るのが目的。

《Project Phonethica Installation "Rondo"》
2006
遠藤拓己+徳井直生


Phonethica Systemは,世界のあらゆる言語の間を飛び越え,音声的に近似の言葉を探し出します.探し出された言葉は,同時にそれぞれの背景情報と結びつけられ,人々は音声の偶然の一致をきっかけに,これまで知らなかった様々な情報と接することができます.

たとえば,日本語の「平和」という単語を例にすると,オランダ語で“heimwee”(ヘイムワ)があり,「ホームシック・郷愁」という意味となります.さらに,英語の“haywire”(ヘイワイア)は「混乱した」という意味です.作者である遠藤と徳井は,2005年現在で5000種とも6000種ともいわれる地球上の言語の50%から90%が,今世紀中にも消滅するという観測に注目し,言語の音声的な特質を媒介にして,世界の多様性を探ることを試みています.

遠藤拓己: 1971年生まれ/作曲家・アーティスト
徳井直生: 1976年生まれ/工学博士・アーティスト

協力:
DAADベルリンアーティストプログラム,パリ国際大学都市文化局,株式会社三省堂,マーティン・リッチズ,河内一泰(河内建築設計事務所),松山真也,久世祥三(MATHRAX),カール・ウィリス,永野哲久,財団法人国際メディア研究財団(順不同)

※この作品は情報処理推進機構IPA)2005年度未踏ソフトウェア創造事業(プロジェクトマネージャー:北野宏明)の支援により開発されました

http://www.ntticc.or.jp/Exhibition/2006/Openspace/network_j.html


直径4mほどの集成材で出来たリング状のレールが天井からつり下げられている。そのレールを伝って、自在に移動する小さな台車に基盤やスピーカーが搭載されている、という道具立て。中央のコンソールで言葉を選ぶと、それぞれの国の方向にスピ−カーが移動して、言葉を発するというしくみ。


ハイテクな道具立てと、集成材のレール、ちょっとがたがたと走っているスピーカーロボット?のローテク(実はハイテクだけど)の対比が面白い。会場がざわざわしているせいか、ちょっと聞き取りにくいのが残念。一般展示期間になればもっと気持ちよくみれるかも。


何ヶ月か展示されるはずなので、ぜひご覧ください。