防犯/blog/SNS/都市再生

岐阜の中津川市のパチンコ屋の空き店舗で、中学2年の女子学生が殺害されるという事件がおきましたね。僕自身はこの事件に関してそれほどフォローしていないのですが、この事件をめぐっていくつか興味深い報道や、blogでの書き込みを見ました。

少年との交際、ブログにつづる 岐阜・中2少女殺害/産經新聞

 殺害された岐阜県中津川市の中学2年、清水直さん(13)は、殺人容疑で逮捕された高校1年の男子生徒(15)との交際の様子や人間関係の悩みなどをブログ(日記風サイト)につづっていた。

 清水さんは今年1月10日にブログを始め、ほぼ毎日更新。男子生徒の名前を頻繁に登場させ、「一緒にかえった。たのしかった!」「けんかして〜仲直りして〜笑いまくって〜」などと親密さを記述。カラオケに行ったときの写真も載せていた。

(中略)

 最後の書き込みは事件当日の19日未明。「おやすみ〜」だった。

http://www.sankei.co.jp/news/060423/sha074.htm

被害者本人の犯行以前の日常が、公にされていたということは、なんとも痛ましい。


また、この事件に触れた街づくり系のコミュニティの掲示板で、犯行が空き店舗で行われたことから、建物管理者の責任がより強く求められるのではないか、そうすると管理者としては空き家として残しておくより壊した方がいいという議論になるのではないか、悲しいことではあるが、都市再生の政策が押し進められる大きな原因(社会的に合意のとれる理由)は都市の治安維持である、というコメントがあった。


確かに以前東ヨーロッパなどでインタビューして歩いたアーティストやアクティビストたちのセルフ・オーガナイズによるスペースの多くは、政府や企業のサポートを受けていたが、これはいわゆるインナーシティー問題への対策として予算が執行されていた。


また今回の事件とは直接関係ないが、このような防犯意識の高まりをうけたICTの活用の事例として、以下のような報告があった。

顔の見える会員制ネット SNSで井戸端会議 地域の防犯、自治体活用
(産経新聞 - 04月23日 03:00)

利用者同士の交流や情報交換を目的としたインターネットの会員制サイト「ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)」が全国に広がり始めた。利用者が来年には一千万人を超えるとの予測もある。中でも災害、行政情報などをいち早く伝達する「地域SNS」は、失われつつあるご近所の回覧板や口コミの現代版としての役割も期待され、「地域の安全をネットで」と導入する自治体も増えている。

 今年一月二十七日、東京都千代田区で殺人未遂事件が発生した。同区の地域SNS「ちよっピー」(会員数約千人)は発生直後から事件の概要を紹介。会員を中心とする住民同士が報道に先駆けて情報を共有した結果、園児や児童の保護者による送り迎えがスムーズに行われ、情報不足による住民の過剰反応が抑えられた。「ちよっピー」を運営する同区の外郭団体「まちみらい千代田」の三浦博子さんは「SNSが機能した好例」と話す。

(中略)

 SNSに詳しい国際大学グローバルコミュニケーションセンター(東京都港区)の庄司昌彦研究員は「実名性の回復により、現代社会の希薄な人間関係が、濃い関係に転化する可能性がある」と指摘している。

http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=28333&media_id=3