UD部 「アーバンデザイン部」スタートしました

「アーバンデザイン部」は、2009年8月の雲南市のワークショップ「中山間地域で、建築ができること。」をきっかけに、古谷誠章、龜谷清、江角俊則、高増佳子、山代悟らによって準備を始めた、中高生を中心としたアーバンデザイン(まちづくり)の活動です。

ヤマシロらは2008年に出雲でまちづくりのワークショップ「City Switch 2008 出雲」を実施し、その後2009年3月にワークショップ後のインタビューを日高仁さんらと出雲で行いました。ワークショップそのものには肯定的な意見が寄せられましたが、同時に実際にイベントを継続的に続けることの難しさ、とくにそれをになう世代と人材の不足が大きな課題であることが実感されました。

大学の研究室などがまちに入って活動することは、まちづくりの契機としてとても有効です。出雲市のとなりの雲南市では早稲田大学古谷誠章研究室が活発な活動を行い、成果が具体的な姿を現しつつあります。しかし、島根県には建築や都市計画を学ぶ学校はほとんどなく、あらゆる市町村にそのような大学との連携の可能性があるわけではありません。

そこで、あらゆる地域にいる中高生に着目し、中高生の部活動としての「アーバンデザイン部」という可能性があるのではないか、ということを、インタビューの帰りの空港でヤマシロや日高さんらで話し合ったことがひとつのきっかけになっています。

その後、2009年8月の雲南市のワークショップでこのアイデアを議論したところ、雲南市では既にまちのイベントにたくさんの中高生がボランティアとして活動している実績があり、これらのアイデアと活動を組み合わせれば、すぐにこのアイデアを実現できる、ということになりました。

こうした中高生の活動を通じて「まちづくりに若い力で活力を与えること」「まちづくりを通じて地域のことを学ぶ機会をつくりだすこと」「こどもたちの手伝いを通じて大人たちの輪ができること」「OBOGたちからまちづくりの担い手を育てること」が可能になるのではないかと考えています。

古谷研の動きは素早く、2010年春には早速第一弾の活動開始となりました。木次中学校、大刀高校、三刀屋高校の学生たちが参加してくれてにぎやかな活動開始となりました。彼ら彼女らは、写真の記事にあるような創作のワークショップに参加するだけでなく、まちに立っての道案内やガイド、会場設営の準備までをこなしてくれました。

出雲では、20108月に予定している「City Switch 2010出雲」に向けて、建築設計事務所勤務経験のある美術の先生のいらっしゃる北陵高校といっしょに活動を始める予定です。

今後の「アーバンデザイン部」の活動にご注目下さい!

20100407山陰中央新報_アーバンデザイン部記事520.jpg