白い二つの家

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週末は、二つの住宅のオープンハウスへ。

土曜日の朝はカズをつれてヤマモトソウタロウさんの「はたのいえ」へ。都心の高速道路沿いに建つ四階建ての塔のような住宅。日曜日は家族四人連れでオオハラ+ヒガシバタ邸へ。こちらは家具デザイナーと建築家夫婦の自邸。

ヤマモトさんの住宅はRC造内断熱で壁面から床スラブへのヒートブリッジの影響を最小限にするためのペリメーター部分の天井断熱を表現に取り込んだり、外部の騒音の影響を最小限にするために設備の壁貫通位置を工夫するなど、様々な設計上の配慮と意匠を統合しようと言う住宅に見えた。

一方のオオハラ+ヒガシバタ邸は、自邸という気安さもあるのだろうが、気密性のあまりないオリジナルのスチール建具や、玄関を入るとそこがバスタブのおいてある水廻りスペースであったりと、とてもリラックスした住宅になっている。

その二つの住宅は、とてもマジメな?ものとリラックスしたものというとても対照的な雰囲気を持っているが、共通しているのはその色使い。ともに、白い壁と白っぽい床(すべてではないが)、コンクリート打ち放しの壁や天井という具合。しかし、やはり、というか、その材料選択は対照的で、ヤマモトさんが明るいグレーのシート材を選択しているところ、オオハラ+ヒガシバタさんは階段床にも白いペンキの塗装を施している。当然皆が歩けばペンキは汚れていく訳で、オープンハウスが進んでいくうちにすでに黒ずんできている。来訪者としては、ちょっと申し訳ない気持ちにもなる。普通オープンハウスでペンキ塗装が汚れていくというのは大問題だから。しかし、最後は「これは最後の仕上げとして、ちょっとだけ汚す、という作業を皆でやっているのかもしれない」という気持ちになった。

ウェザリングという課題、あるいはなぜ白を好むのかということ(僕も含めて)。近現代建築に通底するテーマがここにも顔を出している。