CSP 0607 木綿街道/サンロード中町/高瀬川/神迎えの道/稲佐の浜/出雲大社/古民家塾

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土曜日は事務所のアンドウさんと羽田で落ち合い、JALで出雲へ。空港で松江の建築家のナンバさん、カネサカさんと合流、車に乗せてもらい平田の木綿街道へ。木綿街道は商業の町として栄えた平田の町の伝統的な町並みが残る一角を、保存再生している地区。最近注目され、先日のフィガロでも詳しく紹介されていた。地元で生姜糖屋を営むクルマさん、保存再生に活躍されている建築家のイシカワさんらにお目にかかる。地元の建築家が壊れ行く町並みに危機感を覚え、理解ある施主によって保存改修の実績を作り、それが廻りの人々も動かしていく、といういい流れを作っている。最初は町の外の人が発見した魅力を町の人々が認識し、魅力を再発見していくプロセス。町並みと平行して流れる川の水面にアクセスするために通りに建つ建物を貫通して「カケダシ」と呼ぶトンネル状の通路があけられていたりする。伝統的な町並みの中にあって、このような特徴的な仕掛けをなにか利用できないだろうか。

その後車で今市地区のスーパーに車を止め、エスミさんと合流。そば屋で昼食をとった後、高瀬川、旧山陰合同銀行支店、シャッター通りとなっているサンロード中町などを見る。シャッター通りを再生するということは日本各地の都市が抱えている問題で、かなり手強い。平行して走る高瀬川や、それらの間に広がる昔ながらのアーバンファブリックを利用できないだろうか。

駅前まで来たところで、遠藤修平さんが設計したメディカルモールの現場にさしかかる。偶然事務所検査をされていた遠藤さんにお会いし、中を見せていただく。屋根はコールテン綱の鉄板が構造であり、それ以外には遮熱塗料しか仕上げられていない。長時間人が滞在するクリニックという施設としてはかなり思い切ったデザインだと思うが、うまく使われていくだろうか。

ナンバさん、カネサカさんとはここで分かれ、出雲大社をめざす。途中、「HOUSE H」へ立ち寄る。中を見せてもらい、近況を話す。神迎えの道に車をとめ、町を歩く、稲佐の浜まで歩いていくと、結構な時間がかかる。大社前では権宮司である千家氏に道ばたでお会いし、ご挨拶する。大社の本殿は現在改修工事中のため仮拝殿が建設され、いつもの境内の景色とはかなり変わっている。神迎えの道のもどり忙しくお仕事をされているアオキさんのお店にお邪魔し、ご挨拶だけしておいとまする。その後伊東豊雄さんの出雲文化プレイス、旧大社駅などをみて市内へ戻る。

カメタニさんの設計したフォーシーズンという商業コンプレックスのなかにある居酒屋にて夕食。カメタニさんもここで合流。おいしい魚などを堪能する。その後タクシーで駅前のバーへ。三次会は近所のスナック。しこたま飲んでタクシーで実家に帰る。


日曜日は午前中は休憩することに。昼間は母と駅前で昼食。母と二人で食事をするなんて、何年ぶりだろう。その後母と別れ、アンドウさんと合流し、さらにカメタニさん、ナンバさんと合流し、古志地区の出雲古志古民家塾へ。ここはエスミさんの事務所も併設されている。事務所スペースは蔵の中だけで、大きな土間や畳の間はイベントスペースとして解放しているそうだ。ここで民宿を営業する予定もあるとのこと。

集中して四時間ほど議論。スカイプでは毎週打ち合わせをしているが、やはり議論のスピードと密度が違う。つぎつぎと問題が浮上し、俎上にあげられ、解決されていく。困難はまだまだあるが、面白いイベントとなることは間違いないだろう。

夕方18時過ぎまで議論し、そのままナンバさんに送ってもらい出雲空港へ。あっというまの二日間だった。