場所の強みを見つけること

「議場シネマ」で映画鑑賞

 市町村合併で使われなくなった議場を映画館に――。04年に鳥取市編入合併した旧鹿野町の議場で17、18両日、映画の上映会がある。同市に映画館は1カ所しかないため、地元の大学生らがつくった実行委員会が「都会と同じように映画を楽しみたい」と、市にかけ合って実現にこぎつけた。メンバーたちは、平成の大合併で議場を使わなくなった各地に「議場シネマ」を広めたいと意気込んでいる。(中略)

 上映会当日は、プロジェクターで議長席後方の壁に映像を映す。座席数は計約50。議員席16と傍聴席22に加え、空きスペースにもいすを置く。議場近くの議員控室は、カフェのようにコーヒーなどを飲めるようにする。2作品通しのチケットは当日券700円(前売り500円)。

 仕掛けたのは、市内に住む大学生や自営業者など20代の男女10人でつくる「とっとり議場シネマ実行委員会」。同市は山陰地方最大の都市なのに、映画観賞の機会に恵まれてないからだ。昨年10月に1館(2スクリーン)が閉鎖し、現在は1館(同)が残るのみ。(中略)

 議場にこだわったのは、映画館と共通点があるからだ。議場は窓が無いため遮光性に優れ、音響効果もいい。昨年12月に市内の商工会議所のホールで上映会を催した際は窓から光が入り、座席がパイプいすで、雰囲気はいま一つだったという。(以下略)

http://www.asahi.com/komimi/OSK200711170042.html

場所が空いていれば何でもできる、ということではなく、その場所の持っている強みを最大限に生かせる使い道を発見するという視点がいい。